恩田陸「七月に流れる花」
七月に流れる花 (ミステリーランド)恩田 陸 酒井 駒子 講談社 2016-12-20Amazonで詳しく見る 転校生の少女が謎の城に招かれ、望まずして夏の合宿をすることに。謎めいた他の少女たちに戸惑うヒロインだが…。 装画はとても美麗。 いつもの著者らしく、不思議に満ち満ちた設定。だが、謎の魅力に対して、真相が魅力に欠けるのもいつも通り。...
View Article恩田陸「八月は冷たい城」
八月は冷たい城 (ミステリーランド)恩田 陸 酒井 駒子 講談社 2016-12-20Amazonで詳しく見る 夏流城という特殊な町で、選ばれた少年少女たちが城で合宿することに。性別で区切られた合宿所には、先客の気配が…?「七月に流れる花」と対をなす、少年たちの物語。 本作の方が、殺人未遂やらが起きてミステリーぽかったと思う。ただ、終盤明かされるあの感冒の設定についていけなかった。...
View Article加納朋子「我ら荒野の七重奏」
我ら荒野の七重奏加納 朋子 集英社 2016-11-04Amazonで詳しく見る 我が子のことになると暴走してしまうキャリアウーマンの陽子。息子が吹奏楽部に入り、理不尽な部のしきたりに反発する陽子だが…働く母・陽子の活躍を描く第二弾。↓第一弾はこちら。 シリーズ一作目ほどの感動やサプライズはなかったけれど、母親の非日常的な日常をコミカルに描いていて楽しめた。...
View Article2017年1月の読書
本来なら読書メーターに付けようと思っていたのだが、検索して書込むのも面倒ゆえ、こちらに一覧にしておく。◎活字本○小説恋のゴンドラシャルロットの憂鬱珍妙な峠○海外翻訳オリンポスの神と7人の英雄 外伝 ヘルメスの杖○怪談恐怖箱...
View Article近藤史恵",「マカロンはマカロン」
マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)近藤 史恵 東京創元社 2016-12-12Amazonで詳しく見る フレンチレストランのビストロ〈パ・マル〉で働く高槻青年。彼が見つける謎を、三舟シェフが推理力で解く日常の謎系連作集。 たぶんシリーズ3冊目。前作を読んだかどうかも定かではない読者の私だったが、読めばあたたかで居心地の良いレストランの雰囲気に包まれ、楽しい時を過ごせた。...
View Article2017年2月読書まとめ
2017年2月の読書は26冊。今年に入って、マンガを246冊、小説などそれ以外の本は41冊読んだ。そして、今年復活させようとした読書メーターに早くも挫折した。ただ単に、こまめに登録するのが面倒になったのである。活字本いちばん危険なトイレといちばんの星空夫のちんぽが入らない怨-誰かに話したくなる怖い話かぐや姫はいやな女恐怖実話...
View Articleこだま「夫のちんぽが入らない」
文学フリマで同人誌が話題となり、改稿を経て刊行された本だという。 私も以前、文フリに参加していたのだけれど、度を越した呼び込みに嫌気がさして足が遠退いていたので、著者のことはこの本を読むまで存じ上げなかった。夫のちんぽが入らないAmazon ざっくばらんな印象のタイトルとはうらはらに、セックスレス夫婦の交際前から現在までの軌跡を描いた、重たい本である。...
View Article東日本大震災を生きぬいた犬の物語
おかえり! アンジー東日本大震災を生きぬいた犬の物語 (集英社みらい文庫)高橋 うらら 原田 京子 集英社 2014-03-05Amazonで詳しく見る 3.11なのでこんな本を読んだ。一般家庭で幸せに飼われていた犬が、住民の避難により取り残され、きわどいところでアニマルレスキューにより保護、のちに家族のもとに帰るまでのノンフィクションである。...
View Article神沼三平太「恐怖箱 醜怪」
恐怖箱 醜怪 (竹書房文庫)神沼 三平太 竹書房 2017-02-28Amazonで詳しく見る 残酷だったり、救いがなかったり…嫌な後味だが、だからこそ怪談ジャンキーにはたまらないシリーズ。新味ある海外ネタや、後半立て続けにくる大ネタに身震いした。...
View Article川奈まり子「実話怪談 穢死」
実話怪談 穢死 (竹書房文庫)川奈 まり子 竹書房 2017-02-28Amazonで詳しく見る 怪異の起きる場所、発端となる惨劇発生の日時が明記され、実話性が強調された一冊。...
View Article黒史郎「実話蒐録集 闇黒怪談」
実話蒐録集 闇黒怪談 (竹書房文庫)黒 史郎 竹書房 2017-02-28Amazonで詳しく見る 圧倒的な読みやすさが光る怪談集。ただ文章が平易なのではなく、描写されたシーンがふわりと脳裏に浮かぶ、その表現力が〈ぱないの〉だ。...
View Article田中康弘「山怪 弐」
(山怪 続編) 山怪 弐 山人が語る不思議な話 続編田中康弘 山と渓谷社 2017-01-19Amazonで詳しく見る 取材色濃厚な、山の怪異譚。前作に引き続き、狐狸妖怪、山の神のエピソードがあってうれしい。 印象に残った話を下記に。「蛇の鳴き声 」ワクワクするUMA譚。「闇に笑う男...
View Article2017年3月読書まとめ
低調だった。脳の調子がいまいちで活字がすべり、アタマに入っていかないのだ。マンガは絵がダイレクトだから読めるのだけど。 そんなわけで、月間読書量は20冊(実用書含む)に終わった。 以下、読了本タイトル50,音順。読了本リスト 20冊闇黒怪談失われた地図おかえり! アンジー学校で知っておきたい著作権 1髪は見た目が9割恐怖箱 醜怪化粧品成分表示のかんたん読み方手帳毛の人類史子育ち・子育て...
View Article橘百花「恐怖箱 死縁怪談」
恐怖箱 死縁怪談 (竹書房文庫) Amazon 一見淡々とした描写の中に、暗い情念のにじむ怪談集。 一人の困った男の妄執を描く「伯父の業」に、えもいわれぬ迫力があった。「鳴き女」は、生きている人々の酷さ、恐ろしさがじわじわくる。 終盤、瑠璃さんの一連の体験、そして或る嫌な人物(自称・霊能者)のエピソードが印象に残った。はっきりとした因縁は不明のまま、オープンエンドなのがとてもリアルだ。...
View Article綾辻行人「人間じゃない」
人間じゃない 綾辻行人未収録作品集綾辻 行人 講談社 2017-02-24Amazonで詳しく見る 綾辻行人単行本未収録作品集 どのシリーズの前日もしくは後日譚であるか、著者解説がついているのだが、記憶力の危うい読者にはブタに真珠であった。「赤いマント」都市伝説に怯える少女が、実際に襲われ…?!...
View Article川上弘美「ぼくの死体をよろしくたのむ」
ぼくの死体をよろしくたのむ川上 弘美 小学館 2017-02-28Amazonで詳しく見る まるで夜見る夢のような、不思議で切なくて、とらえどころのない短編集。 いかにもこの著者らしい、ふわふわとして鮮烈な作品ばかりが収録されている。...
View Article有栖川有栖「狩人の悪夢」
狩人の悪夢有栖川 有栖 KADOKAWA 2017-01-28Amazonで詳しく見る ベストセラー作家の家に招かれたアリス。ところが、近所で殺人が発生し、急遽、火村を呼び出すことに…。 火村シリーズ。前作「鍵の掛かった男」が合わなかったためどうしようかと思っていたが、結局読んでいる…。...
View Article渋川紀秀「恐怖実話 狂葬」
恐怖実話 狂葬 (竹書房文庫)渋川 紀秀 竹書房 2017-03-29Amazonで詳しく見る 心霊とサイコのミクスチャー、第三弾。「狂」シリーズ、と呼べばよいのだろうか。人間が怖いサイコ話と死霊が恐いオカルト話をブレンドした一冊だ。 惜しまれつつシリーズ完結した、福澤徹三「忌談」シリーズの系譜を継いでくれたら、と個人的に思っている。...
View Article2017年4月の読書まとめ
小説同人誌『HeNoVe』にホラー短編を書き下ろしたり、挿絵を描いたりしていてあまり本を読まない月だった。読了本リスト(50音順)かあさんの暮らしマネジメント狩人の悪夢騎士団長殺し 1・2救急病院恐怖実話 狂葬恐怖箱...
View Article暗黒グリム童話集
暗黒グリム童話集多和田 葉子 長野 まゆみ 穂村 弘 千早 茜 村田 喜代子 松浦 寿輝 酒井 駒子 宇野 亞喜良 及川 賢治(100%オレンジ) 田中 健太郎 牧野 千穂 ささめや ゆき 講談社 2017-03-29Amazonで詳しく見る ダークよりのイラスト付き、大人のためのグリム童話オマージュ集。村田喜代子・酒井駒子「手なし娘協会」...
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