Quantcast
Channel: 読書日記PNU屋
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2027

橘百花「恐怖箱 死縁怪談」

$
0
0

 

 

 一見淡々とした描写の中に、暗い情念のにじむ怪談集。

 一人の困った男の妄執を描く「伯父の業」に、えもいわれぬ迫力があった。
「鳴き女」は、生きている人々の酷さ、恐ろしさがじわじわくる。

 

 終盤、瑠璃さんの一連の体験、そして或る嫌な人物(自称・霊能者)のエピソードが印象に残った。はっきりとした因縁は不明のまま、オープンエンドなのがとてもリアルだ。

 

p.s.表紙の黒い手が、ヤモリのように見えてかわいいと思うのは自分だけ?

 

 

「赤いビー玉」は貴重だけれど受け入れがたい話だった。

 なぜ、完遂できなかったのか…たとえ死んでもやるべきだったのでは、なぜならそれが英雄(HERO)なのでは?と思ってしまって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2027

Trending Articles