![]() | ためしに怪談きいたら、やっぱり幽霊いるし怖すぎた。 (竹書房文庫) エブリスタ 編 竹書房 2017-10-21 Amazonで詳しく見る |
小説投稿サイト・エブリスタに寄せられた怪談500話超から厳選された24話を収録。
ラノベ調の表紙カバー画と、これまたラノベ調のタイトルがかわいい。ところが、本書はカバー後ろの内容説明で、肝心のオチをけっこう書いちゃっているのだ。本文を読む前に、カバー後ろの文を読まないことをオススメする。
印象に残ったものを下記に。 怪異は良くても冗長なものより、ありふれていてもこなれたものの方がスーッと読めて良かったかな?
松本エムザ「両手がおぼえている」
これはネタバレされているうちの一遍。展開はベタだがあっけらかんとしたグロぶりが好み。
「こっちを見ている」
いいな、と思ったら同じ著者の作だった。定石通りではあるが非常に読みやすく、ムダを省いた的確な描写で状況がわかりやすい。こうした、短くて辻斬りのような怪談っていいよね。
ガラクタイチ「封印されたエレベーター」
寝た子を起こした瞬間の焦りが伝わってきて面白い。謎がナゾのままなのも余韻が残る。
midori「口笛」
臨場感があり、耳元で口笛が聞こえてきそうなほど描写がリアルだった。
三石メガネ「友達が事故物件に住んだ時の話」
これもネタバレされている話の一つ。よどみない展開、流れるような語り口が素敵で、読者を不安にさせるオチも良かった。