Quantcast
Channel: 読書日記PNU屋
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2027

我妻俊樹「瞬殺怪談 刃」

$
0
0

 

「ギコギコ」実にこの著者らしい、比類なき不条理感満載な一作。

 

「横入り」トイレネタとしてはオーソドックスなのだけれども、私も似たような経験(由里さんとは逆に、開いたらいなかった)があるので、奇妙な親近感を抱いた。

 

「映画と夢」怪異が空間に焼き付けられた現象の記録だとしたら、こんなこともあり得るのかもしれない…。

 

「二週間」知らせたかった、のだろうか。

 

「審判」これも、いわゆる死神の一種なのだろうか。

 

「敵」サイコ&偶然かもしれないが、そこに意味とつながりを見いだすのが人情だろう。

 

「浄霊」理路整然としているけれど、これもまた、とてつもなく不条理!

 

「誕生会」ひっ、変態…!!

 

「四十七歳」過去が追ってくる話は逃げられない感が強くて怖い。

 

「予備校の妖精」引用された人物を知らなくて、思わず画像検索でググってしまった。

 

「黒眼鏡」いったい、怪異は何を求めていたのだろう…?

 

「柔道場」ずっとそこにいるのは、恨んで呪っているのか、それとも見守っているのか…。

 

「避難訓練」体験者がとてもかわいそう…理不尽だから恐ろしい。

 

「見捨てる」自分が信じられなくなるか、本話のように自分以外全て変わってしまうか、そんな

怪談が最恐だと思う。

 

「舞台照明」熱気がそうさせるのだろうか?


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2027

Trending Articles