![]() | ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫) 三上 延 アスキー・メディアワークス 2013-02-22 Amazonで詳しく見る |
内気だが、本に関しては情熱的なヒロイン・栞子を、本が長い時間読めない男・五浦が見守る日常の謎系ミステリ。
いつも思うけど、眼鏡キャラのはずの栞子がカバーでは眼鏡しとらんのよね。謎。
今回は一冊まるごと江戸川乱歩で(作品内容にはそんなに踏み込まないが)、栞子の母も登場。展開がゆっくりな気もするが、シリーズは後半に突入しているとのこと。
ラノベちっくでありながら一般向けを標榜するこのレーベルらしく、読み易さはそのままに、人間の持つ多面性描写にチャレンジするところに好感を持った。ラノベでは(まあ、いろいろな作品において…)キャラ設定からキャラクターがはみ出さないなんてことがよくあるので、多面性のある方がキャラクターをリアルに感じられる。(とはいえ、ミステリとしてはかなり薄めよね…)
金庫の中身が(真相まで)予想できるのも、フェアな構成ならではか。
気になったのは母登場の場面。そんなにドラマチックにする必要あるのかと。このシーンは火サス的で浮いてるように思われた。