心を持たない空っぽな少年、空々空は地球防衛のため、四国に降り立つが…そこにいたのは、魔法少女だった。「悲鳴伝」続編。
なんだろう、これは。西尾維新って、こんなにくどくどしかっただろうか…。〈ーー〉〈だが〉〈けれど〉の多用が過ぎて目に余る。それでも、新刊が出ればamazon和書一位をとるのだから、許されているということなんだろう。
内容はというと、流行りの魔法少女＋デスゲームで新味はあまりない。主人公がおよそ主人公ならぬサイコパスなのが新しいと言えなくもないが…。
ライトノベルそのままな設定なのだから、イラストを付けてラノベっぽくすればいいのに…と思わずにいられない。
少年の心中をくどくどしく書き連ねていく文章は、西尾維新の名前が無ければ本を放り投げているレベル。
そして、本書は一冊完結ではなく、三冊の続刊が予告されている。もう少し、くどさを軽減してもらわないことには、途中のどこかで脱落、挫折する自信がある。
少なくとも、本書は停滞と諦念に満ちており、「戯言」シリーズのミステリ的わくわく感や、「〇〇語」シリーズのキャラ立ちと愉しさは欠片もなかった。
西尾維新よ、どこへ行く！？？
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西尾維新「悲痛伝」
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