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戸神重明「怪談標本箱 毒ノ華」

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怪談標本箱 毒ノ華 (竹書房怪談文庫)

  北関東の怪物こと、戸神怪談新作は冷え冷えと恐ろしい内容で重めの読後感(びっくり)。

 いつもの昆虫怪談はなりをひそめ、死んでからも生きていたときと変わりなく、否、生前以上の悪意を理由もなく炸裂させる、困った霊たちがわんさか登場する。


 やはりな、霊もかつては生きていたヒトだったんだものな…と実感させられる。

 私的お気に入りを下記に。


新犬鳴トンネル/出現した怪異そのものよりも、体験者の体質(?)が恐ろしい。


秋のトンネル/もし袋を開けられていれば、運命も異なっていたのだろうか…?


山手線の朝/なんとも不気味!見てみたいような、見てみたくないような…。


アウトサイダー/真相が気になる!


鹿児島の一家/こんなに奥ゆかしい男性なら怖くないかも(でも、やっぱりいやかも)。


福岡のループ/取り込まれてしまうということなのか…恐ろしい。


(びっくり)鬱エンドが多いので、今までの著作と比べてヘヴィーに感じるのかも。

そして、明日土曜日は高崎駅からバス20分ほどの場所で、帰ってきた高崎怪談会が開催されるそうですよ!近隣じゃなくとも、ネット配信で聴けるとか。怪談ファンは注目ですな。

詳しくは著者のTwitter、@togamiをどうぞ。


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