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東野圭吾「ラプラスの魔女」

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ラプラスの魔女ラプラスの魔女
東野 圭吾

KADOKAWA/角川書店 2015-05-15


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 それぞれ離れた温泉地で、硫化水素中毒で死んだ二人の男。刑事と研究者は事件を調べるうち、禁断の真相に近づいていくが…。

 謎が小出しにされ、断片が集まって徐々に全貌を見せて行くストーリーはエキサイティングだったものの、少し不満も残った。ただのイイコチャンであるヒロインに魅力がないのだ。
 
 ページ数の制約もあるだろうが、特殊な能力を身につけた彼との恋愛がもっと発展していたら…サイコパスな犯人の恐ろしさがもっと出ていたら…よりスリリングに面白くなったのではないか、と歯噛みしてしまう。

 刑事と研究者は職種は違えど似たようなキャラで、焦点がぼやけてしまったような。
 そして、同書のamazonレビューにも指摘があるが、仮にも理系研究者がラプラスを知らないのは変。物理や数学で必ずといっていいほど出て来る名前だし、ブルバとか読んでいれば中高生でも知っていると思うが…。
 知らない読者のために、文中で「ラプラス」を説明しなければならないのは理解できるけれど、このシーンは違和感が大きかった。

p.s.結局、おばーさんは自殺だったってことでイイの?

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