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アニメ映画「傷物語」

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傷物語 涜葬版傷物語 涜葬版
西尾 維新

講談社 2015-12-23


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 物語シリーズの発端となる事件を綴った「傷物語」が、ついにアニメ映画化された!
 
 優れた映像に定評のあるシャフトゆえ、ハイクオリティな作品に仕上がっている。ただ、やはり上映時間の短さがネック。まだまだ、作品のほんの導入部分で次回につづく、なのだから。
 もう少し公開が遅れても待つから、前・後編の二分割にできなかったものか。
 
 時間が無かったのか、次回予告編も絵はなしで文字のみとなっていて、想像を盛り上げるといえばそうなんだがちょっとさびしい。


 何年か前に原作を一読したのみの私が言うのもなんだが、出来の良いこのアニメ化にも、幾つかの不満がある。

 その1、冒頭のシーンが長い。暦の肉体変化を表す重要なシーンではあるが、眼球のどアップの連続と、炎上の長さにはやや辟易した。

 その2、キスショット@駅のホーム、威厳ある美女が頑是なく泣きじゃくるシーン。ここは赤ん坊そのものの啼泣ではなく、あくまで後のしのぶちゃんを彷彿とさせる女児(ロリ)っぽい泣き声の方が良かった(あくまで個人的に)。

 その3、演出といえばそれまでだが、ワンシーン、ワンシーンがとにかく長い(キャラにもったいぶる奴が多いので、仕方なくもあるが)。もうちょっとサクサク進行してくれても良いのでは?

「傷物語」は、まだ頼りない暦が少年らしいラッキースケベを経て、激しい異能バトルに晒されていくという、王道少年漫画のようなストーリーだ。だからこそ、もっと汗臭くオトコ臭い感じでも良かったと思うのだが、超絶オサレ演出のため、迫力が減じてしまっている。
 暦は緊張と運動から激しく汗をしたたらせるが、画面から感じるその汗は、きっと無臭。

 次回こそバトルシーンが多めと思うが、オシャレすぎずインパクトある戦闘を描いていただきたい。そして、映倫が厳しいと思うが、グロシーンはオシャレにパステルカラーでごまかしていいから原作通りにやってもらいたいと、強く望むのであった。

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