 | 貸本漫画集(1)ロケットマン他 (水木しげる漫画大全集) 水木 しげる 講談社 2013-09-03 Amazonで詳しく見る |
水木しげる大全集を没後の今頃、ようやく読みはじめた…。
第一巻は貸本時代の初期作品をまとめたもので、私にとっては初読マンガばかりであった。
それでも青春時代をゲゲゲの鬼太郎にハマって過ごした人間としては、「ロケットマン」のグラヤに大海獣を透かして見たり（父と子の立場が鬼太郎とは逆になっているのがまた興味深い）、「プラスチックマン」のカマボコエピソードやボーダー柄に「半魚人」やシマシマのちゃんちゃんこを連想するのだった。
また、「ベビーＺ」の液体状の敵は水虎を彷彿とさせる（未完なのが残念だ）。
俗にデビュー作にはその作家の全てが詰まっていると言うが、本書にもその後の華々しい活躍の片鱗が見え、凡人ならざる才能のきらめきが充分に見てとれる。
解説や編集にも愛とリスペクトがあふれており、素敵な全集であると思った。