 | 岩窟姫 (文芸書) 近藤史恵 徳間書店 2015-04-09 Amazonで詳しく見る |
人気タレントだった蓮美（芸名）は、友人だったアイドル・沙霧のSNSでいじめをしていたと書かれて凋落し、太った引きこもりになっていた。親友だった彼女が無実の自分をおとしめた理由は何なのか、蓮美は調査を開始するが…芸能界サスペンス。
前半は非常に面白く、太ってしまった元タレントが孤軍奮闘するさまに引き込まれた。が、元同僚登場の辺りで少し熱が冷めてしまった。彼女には何か裏があるのでは…と思ったのだが。ヒロインの知らない重要なルールを告げる意味はあれども、元同僚の存在は都合が良すぎた。
SNSの意味、真相は最近も某アイドルがtwitterでぶっちゃけたりとタイムリーなネタに感じられ、わかってしまえば〈なぁんだ〉と思ってしまうものの、十代の女子に起きるとすれば社会の深くて暗い闇であろう。
ただ、サイト管理者については、やはりご都合主義が過ぎるかと。現実にはそこまで騙せないだろうと思えてしまった。