![]() | 貴族探偵対女探偵 麻耶 雄嵩 集英社 2013-10-25 Amazonで詳しく見る |
亡き師のために名探偵になろうと努力する若き女性・愛香だが、如何せん思考の柔軟性が足りないのであった。彼女の出鼻をくじいたのは、モテモテ気障男の貴族探偵で…ミステリ連作集。
お金にあかせて推理する、「貴族探偵」続編。これが面白かった。誤推理→真相を毎回同じ様に繰り返すことが、見事にラストへの伏線となっている。
ぽんぽんと事件を解決する過程はライトであるが、キャラクター描写でブレず飽きさせず、ラストは成長も伺えたりと単なるお気軽ミステリではなく、本格の香り濃厚な一冊だった。
しかし、愛香目線で見ると貴族探偵の憎たらしいことよ!何故彼が、いくら大金持ちで家柄がやんごとないとはいえ、ここまでモテるのか理解できない。女にマメではあるらしいが、いまどき喫煙者などモテぬはずなのに…。
愛香ちゃんのリベンジも期待して、続編が待ち遠しい。