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さたな きあ「凄すぎる怪談」

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凄すぎる怪談 (ワニ文庫)凄すぎる怪談 (ワニ文庫)
さたなきあ

ベストセラーズ 2013-07-20


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 わけあり物件に入居してしまった学生が味わう恐怖体験など、日常の陥穽を描く怪談集。

「●●は、ない」など、~~ない、を多用する独特の文体がくどくもあり、魅力でもありで読者を選ぶかもしれない。
 私はこの句読点多用の文章が奇怪なリズムを産むので割と好きだったのだが、本書はちょっとそれがくどくなりすぎているような…?言わば、「悲痛伝」の西尾維新風というのか、わかっていることを何度も繰り返すのがややしつこく感じられてしまった。

 とはいえ、見たものの正体を「削れてるぅ!」だけで言い淀んでぼやかしたり、そういう気になる余韻の仕込み方は、やはりベテランの技。

 本書の中では、「きもだめしの果て(パターンB)」が好みだった。先日読んだ「隣之怪 第五夜」もそうだったが、私はこういう設定の話が好きらしい(「地図にない町」のゼビコ市からこういうのが好きになったんだよなー)。






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