 | 治療するとカワイクなります: 生きがいの精神病理 大平 健 新潮社 2013-01-22 Amazonで詳しく見る |
精神科医である著者が臨床例から最近の精神病の傾向や時代背景を考察していくノンフィクション。
タイトルからして女性向けなのかと思ったが、「カワイイ」というのは人として魅力的である、というような意。
それにしても、ふんだんに盛り込まれた症例がすごい。いや、人の心ってすごいな！大胆にして繊細。複雑に見えて理路整然。ストレートと見せて実は曖昧模糊。でもこれは、特に割り切れやすいケースを選んで掲載したのかな？パキっと割り切れるので、読んでスッキリ。
医学用語も出てくるが、平易な文章で書かれているため一般にも読みやすいと思われる。
p.s.文中に出て来る「コミフェス」だが、それは著者も愛読なさっているという木尾士目「げんしけん」(#)内での呼び名であって、実際には「コミケ」だよ。もしかすると「ティア」とか「シティ」とか「サンクリ」を指してんのかもしんないけども。
(#)オタク世界を描く漫画。
