![]() | もっと生きたい! 臓器移植でよみがえった命 (ノンフィクション・生きるチカラ) 池田まき子 岩崎書店 2012-12-19 Amazonで詳しく見る |
副題 臓器移植でよみがえった命
母親からの生体腎移植を受けた少女と、渡独して心臓移植を受けた少女の闘病の日々と、溌剌と暮らす今を紹介するノンフィクション。
子供向けの本であるが、大人にこそ読んでほしい一冊だ。単なる美談に終わらず、生体間移植のメリットとデメリット、脳死からの移植を外国に主に頼らざるをえない現状にも切り込んでいる。
保険証の裏面には、臓器移植承諾の可否と、使用して良い臓器にチェックを入れる欄がある。そこをどう記入するか、誠に考えさせられる。
ドナーは身元を明かさないのがルールゆえ難しいとは思うが、匿名でも良いのでドナーのご遺族の決断に至るまでの過程と、提供を終えての心境を知りたいと思った。
最後に、大病から生還した二人の少女の幸福を祈りたい。