 | ついてくるもの (講談社ノベルス) 三津田 信三 講談社 2012-09-06 Amazonで詳しく見る |
夢の中から迫りくる不気味な女に怯える男、不気味な廃屋から人形を持ちかえってしまった少女など、背筋寒くなる怪奇幻想短編集。
ラストの一編を除き、全てがホラーなのである。それも、ぞくぞくさせてくれて素晴らしい怪談ばかりなのだ。
ミステリーを期待した人は面食らうかもしれないが、ホラー好きな私は満足だった。
聞き書き風の怪談実話形式で語られていくところも、臨場感があっていい。語りの巧みさに、ありがちな祟り話さえリアルに感じられるほどだった。
怖い話好きなら超おすすめの一冊である。もちろん、刀城や阿武隈川といった、いつものシリーズキャラも登場するので、そちらのファンも読んで損はない。