![]() | ゴーグル男の怪 島田 荘司 新潮社 2011-10 Amazonで詳しく見る |
幼いころ性的虐待を受けた主人公は、長ずるにつれ孤独を深めて行くが…タバコ屋女主人の殺人と、現場で目撃されたゴーグル男の秘密とは…社会派ミステリー。
面白かった。不気味な謎、不可解な噂が事実に収れんしていく様がさすがでお見事。
主人公が虐待されるシーンはむごすぎて読むのがつらくなったが、その先に展開する作者の主張が、2011年の今だからこそ日本に住む人に読んでいただきたい内容で、しみじみと良かった。
あまりに悲惨で救いがないようにも読めるが、確かにこれは一つの奇跡のような救いだったのdろう。
p.s.テレビドラマ企画に加筆したものらしい。ドラマをほとんど見ない私アもちろん未見なのだが、果たしてドラマはどのようなストーリーだったのだろうか、見のがして惜しいことをした。