なんとも、ストレートなタイトルの本である。なぜこの本を手に取ったのか、それはアタイだってバズりたいのよ!という一心なのだ。
文筆業界の末席に10年ちょっと存在し続けている私のこと、本書に記載された文章上のお約束や校正のアレコレは既知のことが多かったかな(生業なのだから、知らないと不味いわな)。
ただ、本書は『FBで共感され、イイネを集める』ことを目的としているので(☆)、私の仕事とは相容れない点もちょいちょいあった。
たとえば、推敲は書き終えてすぐに行うべきで、日をまたいで直してはアカンというトコロ。私の所属ジャンルである怪談に限って言えば、書いた当日はもう手をつけずに寝かせておき、翌日以降に見直した方が、頭が冷えて客観的に文を直せるよ(SNSほど即時性が重要なジャンルではないしね。その辺は書き手によって個人差もありそう)。
あと、気になったのは友人(?)かお弟子さん(?)の女性による例文を直す下り(p179)で。
著者は女性の「ほーん」という発語を『絶妙だ』と褒めておられるのだが、違和感が……。
ほーん、て、コレ、2ちゃん(今は5ちゃんか)の、なんJ用語じゃなかったっけな? なので、『当時の自分を振り返って素直に書いたら、こうなった』ではなく、なんJ用語の応答慣用句であると思うのだが(○)。
(☆)例文も全てFBという徹底ぶり。まあ、ブログには本書のノウハウをそのまま転用できるし、うまく短くハウツーをアレンジすればTwitterでもイケるかもな。
(○)なんJ +ほーん、で検索すれば例文が無数に存在する。
書いた女性がなんJを知らずに、たまたま偶然、奇跡的に「ほーん」と造語した可能性も微レ存。