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さたなきあ「純粋怪談 惨事現場異話」

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 自分が怪談ジャンルでデビューする前から、私はこの著者のファンでよく著作を読んでいた。

(↓当時の一冊)


 饒舌文体というのだろうか、読めば不可思議な空気に包み込まれてしまう、独特な読点のリズムが癖になるのだった。

 竹書房に移籍された今回も、読点こそは以前より控えめに感じられたものの、現実から怪異に読者を引き摺り込む豪腕は健在。

 お気に入り作品を下記に。


路地の女/それはただそこにいただけなのに、異様すぎるビジュアルが脳裏に焼き付くようだ。


外付け階段/それはアリジゴクのように、ずっと待っているのだろうか…。


優良物件を求める① 貸し間をさがす/まるで注文の多い料理店のように恐ろしい!


ゴミ捨て場彷徨/描かれないところがおぞましい想像を惹起させる、狂気のにじむ一品。


立地は申し分なし!①鈍感は美徳/高い時給のワケがとても不気味だ。


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