![]() | 大江戸怪談どたんばたん(土壇場譚) 魂豆腐 (講談社文庫) 平山 夢明 講談社 2017-12-15 Amazonで詳しく見る |
竹書房「大江戸怪談草紙 井戸端婢子」からの作品も収録されているが、記憶の弱った私にはすべて新作のように楽しめた(*)。
どれも珠玉の逸品だが、とくに好みだった作品を下記に。
「人面疔」怪異に心くじけぬヒトがパワフル!
「一回こっきりの」現代ものとしてもありそう。
「茶子」愛らしいがゆえに、取り返しのつかないことが胸に迫る。
「忌本会」おぞましく不可思議な本の魅力に抗えるだろうか…?
「捨て草履」変わり果ててもなお抱く、肉親への情が美しい。
「尿童」残酷絵巻の中に狂気と深い悲しみ宿る、味わい深い作品。
(*)もちろん、記憶に残っている作品もあるが、印象的な作品だからそうなるわけで、何度読んでも面白いのだった。
時代物ファンにも、怖い話好きにもオススメできるシリーズだ。続編が待たれる。