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エブリスタ編「悪意怪談」

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悪意怪談 (竹書房文庫)悪意怪談 (竹書房文庫)
エブリスタ/編

竹書房 2017-11-21


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 エブリスタ発の文庫本、今回は心霊ではなくサイコネタ集。
 相変わらず、カバー後ろのあらすじでネタを割ってしまうのが惜しい。なぜオチをそこでバラしてしまうのだろうか?
 母の愛ネタが多くてちと食傷気味になったり、ヒロインの心理に無理があったり(読者へのサプライズのため隠していたのはわかるけど、過去にそんなことがあったならヒロインが思い浮かべないのは不自然)、あと同じ名字のキャラが出てくる作品を前後に並べない方が良いような…総じて、こないだ出た心霊怪談物の方が好みだったかな?

 印象的だった作品を下記に。

焼きそばパン「知らない電話番号」
 思い込みをくつがえす鮮やかなショート・ショート。

百壁ネロ「母の嘘」
 本当に実話なのだろうか、だったら肝の冷える思い。岩井志麻子「あの女」のような人間が母親だったら、どうすれば良いのか?

くがつなな「澄子」
 タガが外れているのに一途な恋心が、どことなくユーモラスにも思えてしまう。

佐久間譲司「パパは檻の中で生きている」
 実行は無理な気もするけど、円環の理が美しくすら感じられた。

快紗留「見えざる狂気」
 ヒロインより阿川の方が魅力的かも。

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