獄・百物語 (竹書房文庫)
我妻俊樹 他の追随を許さぬ、シュールで独特な世界。
「蛙の家」文章から湿った土の臭いが感じられそう。
「くしゃみ」これは…不条理???
「感触」呪われたように、家族そろって…。
「野の椅子」身動きできなくなる下りが、ひどく怖い。
「暗い踊り」忌まわしいけれど、魅力的!
「蛇」煙に巻かれるー。
「駅裏の飲み屋街」ただの記憶の錯誤だったら良いが…。
「近所の子」可哀想で可愛いのに、とても怖い。
「宿題」夢の内容が面白い!
「赤い観覧車」しずかな、しずかな、意味のわからない怪異が魅力的。
「団地の子供」それはたぶん、誘われているような気がする。
「夜中の墓地で」化かされたのかもしれない?
「塗り箸」たわいない怪異のようでいて、実際に遭遇したらかなり不気味だと思う。
「裸鼠」この「手」の話、実は怪談を集めているとたまに遭遇する。シエラレオネでもあるまいし、現代日本に手首がそうそう落っこちているとも思えないのだが、それらは何処からやって来るのだろうか?興味は尽きない。
「深夜の人々」怪異に対する、ふしぎな連帯感が心地よい。
・過去の感想
平山夢明・山下昇平
黒木あるじ
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「獄・百物語」全話感想その3・我妻俊樹
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