![]() | 過ぎ去りし王国の城 宮部 みゆき KADOKAWA/角川書店 2015-04-24 Amazonで詳しく見る |
真(シン)は家の手伝いで銀行へ行ったところ、行内に貼り出された児童画の中に、一枚異質な絵を見つける。思わずその絵を家に持ち帰ってしまう真だが、同じ学校の女子・タマちゃんと共に、一枚の絵にまつわる冒険が始まった…現代ファンタジー。
ファンの人ゴメンね、ぶっちゃけてしまうと私的に本書はハズレミヤベ。絵の法則がわかるまで、すなわち世界の謎が広がるところは盛り上がるのだけど、風呂敷を畳む後半に魅力を感じられなかった。私もシンちゃんと同じでSFに疎いので、タマちゃんらにハブられているとしか思えんかったわ。ていうかシンちゃん視点で始まるのに、後半タマちゃんが主役になってない?
さかしらに、これはアナタを思いやったからなの~と言われてもなー、シンちゃんとしてはバカにされているとしか思えんよ。隠し事する女子など仲良くしなくてよし!
明らかになった絵の世界の秘密も、シンちゃんと同レベルの私には、パラドックスがパラドックスすぎて理解不能。頭の良い人しかわからない物語なのかもねー。
確かにヒドいけどこの世にありふれた出来事において、あのコにだけ奇跡が起きた理由は何?納得できないし、理解できない。
自分には、楽しみどころのわからない本だった。
かつてはあんなに面白く読んでいたミヤベ作品が、このところことごとく合わない…いったいこれは、どういうことなのだろうか…。