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森晶麿「奥ノ細道・オブ・ザ・デッド」

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奥ノ細道・オブ・ザ・デッド (スマッシュ文庫)
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森 晶麿 天辰 公瞭

PHP研究所 2011-08-11


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 松尾芭蕉がお供(語り手兼主人公)を連れて江戸から奥州へ赴くと、「おどろ歩き」の「屍僕」(要するにゾンビ)がわらわら出て来るという衝撃のラノベ。
 芭蕉隠密説を大胆に解釈し、ゾンビと絡めた意欲ホラーで、実在の句を織り込むところがなかなかステキだ。

 ただ、史実と違って芭蕉はチート能力者かつバイの美青年になっており、主人公は発行当時めちゃめちゃ流行っていた【男の娘】(トランスベスタイト)、淡いBL風味で【腐女子】まで出て来るなど、ねっとりこってりオタク風味付けとなっているので、好き嫌いが大きく分かれそうだ。

 内容はゾンビがぞろぞろ出て来るが、ゾンビが人間瞬殺、ゾンビは芭蕉に瞬殺されるので、あまりグロさは感じない。
 本作は「バタリアン」方式でゾンビの素があるのだが、鳥獣から虫に至るまでゾンビ化してしまうと、もはや事態の収拾は不可能のような…(続刊は今のところ出ていないので、この世界がどうなったのかは不明)?
 そして、あかねねーさんは何がしたいのかサッパリわからなかったw

 
p.s.出て割とすぐに買ったはずだが、うちの本の山(文字通りの意味で、マジ遭難しそうな山)に埋もれていて、今ごろ発掘されたので読む。
 巻頭のコミカライズがクオリティ高くて、絵師さん一枚絵よりマンガの方が魅力あるなー、と思ったら漫画家さんだった。道理で上手いわけだ…。

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