![]() | もがりの首 (ホームコミックス) 森野 達弥 ホーム社 2014-04-18 Amazonで詳しく見る |
謎の仮面をかぶった人物「もがり」。彼は善人の味方であり、悪人たちに引導をわたすのであった…怪奇連作集。
水木しげるタッチが素敵な漫画家さん。私は「無宿狼人キバ吉」でハマったのだが、なかなか単行本が刊行されず、やきもきしていた。こうして新作が読めるのは、ファンにとって何よりもうれしいね。
主人公である「もがり」がキモ可愛くてとにかくイイ。彼(彼といっていいのかわからないけれども)が、吸い込むように仮面をつけたままで食事するシーンなど、ユーモラスなのにゾクリとして好きだ。彼が人外であることは、彼がサンジェルマン伯爵のように、時代を越えて活躍していることでそうとわかる。
ストーリーは勧善懲悪のパターンではあるが、仕置きのバラエティに飛んだやり口がみどころ。手を変え品を変え、心憎いほどそれぞれの悪人にぴったりな地獄を用意しているんである。もがりさん、センス抜群だ。
本書では明かされていない謎だが、もがりの仮面には何か曰くがあるようだし、続編を熱望したいところだ。