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松山剛「白銀のソードブレイカ― -聖剣破壊の少女-」

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白銀のソードブレイカー ―聖剣破壊の少女― (電撃文庫)白銀のソードブレイカー ―聖剣破壊の少女― (電撃文庫)
松山剛 ファルまろ
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-01-10
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 著者はどんなジャンルの作品だろうと、名前買いする作家の一人である。なぜなら本格的ストーリーテラーであり、その著作は必ず面白いに決まっているからだ。

 電撃文庫新作は待望のシリーズ長編であり、滅法強い剣聖(全員が美少女!)が世界の秩序を守っているという設定のハイファンタジー。なにしろ、ヒロインの持つ剣の名が「処女神拷問(アイゼルネ)」なのだ。なんかすごい。

 家族を惨殺された主人公・レベンスは、仇の情報を求めて剣聖殺しの少女・エリザと行動を共にする。この二人の関係の推移がみどころで、男ながらツンデレで徐々にデレてくるレベンス、普段と戦闘時のギャップがすさまじいエリザは多くの謎を孕みつつも、たいへんほほえましい。

 4人の剣聖が出て来るが、私のお気に入りはドラセナ。登場から退場まで凛として美しかった。剣での戦いというので、魔法や何やらより地味かなー?と思ったのだけれど、剣にはそれぞれ特殊能力が付与されており、バトルシーンの緊迫感は小気味よいほど。
 ドラセナの謎めいた助言といい、続刊が本当に楽しみである。

 八木教広「CLAYMORE」のように、美女がでっかい剣を振り回す話が好きなら、本書を読まずに逃す手はない。



 

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