![]() | 忌談 (角川ホラー文庫) 福澤 徹三 角川書店 2013-06-21 Amazonで詳しく見る |
怪談とサイコ譚が分かちがたく入り乱れる37話を収録。
ジャンル的に平山夢明「東京伝説」の如き衝撃を期待したが、浮世の悲惨な話と思いきや実は心霊が絡んできたり、エーそこで終わるのー的ないかにも実話らしい投げっぱなしジャーマンな話が多々ありと、予想のつかないオチの話が多かった。
惹句を無視して心臓が弱いのに読んでしまったけれど、まぁ大丈夫だった。怖いというより、タイトル通り忌まわしくてやりきれない、おぞましくてイヤ~な話ばかりである。
印象に残った話を下記に。
「指輪」いい話。みんなこんな風なら、未解決犯罪がなくなるのになぁ。
「茶碗の中」わけのわからない感じがなんとも不思議。
「五十四時間」こんなの悪夢だな。女性にはたまらなく怖いと思う。
「幸運の髪留め」シチュエーションが新しかった。
「胸騒ぎ」似たような目に遭ったことがあるから、ひときわリアルに感じられた。
「禁区」暴力描写に迫力があった。