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加藤一「「極」怖い話 地鎮災」

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「極」怖い話 地鎮災 (竹書房ホラー文庫)「極」怖い話 地鎮災 (竹書房ホラー文庫)
加藤 一

竹書房 2013-05-29


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 家、廃墟など建物と不動産にまつわる怪異のみをまとめた怪談集。
 いつものように競作集かと思って読んだら単著であった。

 「弩」怖い話〈2〉Home Sweet Home (竹書房文庫)
「弩」怖い話〈2〉Home Sweet Home (竹書房文庫)
 家中心ということで、↑みたいなのかな? と思ったけれど、少し淡めな怪異が多めかも。
 いい加減な施工の果てに待ち受けるものを想像させる、ダチョウ倶楽部的な終わりの「井戸」と、終盤の「円形マンション」の一連の物語は楽しかった。


p.s.「瑕疵物件」に『たまにいる度の過ぎた嫌煙家は、自分が風下にいるというだけで(中略)言いがかりに近い猛烈な批判を加えてくることがある』なる文章があるんだけど、これに一言…。
 喫煙者の人は距離があれば煙届かないと思ってるのかもしれないけど、それが風上であれば25mくらいは余裕で届くよ、煙。臭うもの。洗濯物は臭くなるし、私のように皮膚と呼吸器の弱い人間には、タバコは嗜好品なんかじゃなくて、まさに死活問題になっちゃうんだよ。
 
 この話の主役が、家を買ったというのになぜ室内で吸わず、わざわざベランダで吸うのかとても不思議。妻に吸わせたくないが、外の他人に吸わせるのはかまわないのだとしたらエゴイストだし、自分の家がヤニくさくなるのが嫌で外で吸うのだとしたら、単なるケチくさい野郎だし。そんなわけで、あまり同情できなかった。
 


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