![]() | 震災ペットを救う―3・11から学ぶ「ペット防災学」 藤村 晃子 長崎出版 2012-05 Amazonで詳しく見る |
東日本大震災にて、ペットが人より後回しにされ、また[すぐ戻るから]とお役所から言われて家に係留されたまま餓死したということは、既にニュースでも伝えられている。
本書は、福島でのペットレスキュー活動を、写真入りで報告している。
犬や猫が保護され、避難所の飼い主と再会できたなど明るいニュースもあるが、ショッキングな結末もある。ころりと地面に転がる頭骨、かつては生きて餌をはんでいたのに、その場でずたぼろの端切れみたいになって、土に返りかけているヤギ。彼らの写真はとてもいたましく、有事の際の動物対策を平時から練っておかねばならないと、読者に訴えかけているかのようである。
迷子札や、いざというときの動物救急手当てなど、非常に実用的な本であった。動物と暮らす全ての人に、一読を勧めたい。