![]() | 魑魅の館 (ワニ文庫) さたなきあ ベストセラーズ 2012-07-21 Amazonで詳しく見る |
いわくつきのマンション、いつかない清掃バイト、常に割れている鏡…日常をふと外れて異世界に迷い混む瞬間を描く、怪奇談。
一種独特な語り口が、最初は読みづらさを覚えるものの、いつしか癖になる。新味あるネタはそれほどないのだけれど、じわじわくる、さたなきあワールドを楽しんだ。
ただ、廃墟ギャラリーは要らないのじゃないかな。写真自体には迫力がなく、文章の煽りを受けて想像力を全開にして、ようやく恐怖の片鱗を味わえる感じだから…。
p.s.しかし、本書に限らず最近の怪談本は、一行の文字を減らして、一文一段落、ページあたりの行数も少ないのがデフォなの?