仮想空間・東京スフィアでかつて共闘した仲間たちは、高校でサークルを作っていた。主人公の前田、友人の雪村らの目的は、記憶喪失のヒロイン・遥花を守るためだった…ゲームちっくなファンタジー。
1は前半こそ退屈だったものの、後半急展開で面白くなったので、続刊を読んでみた。
2はサークルのみんなとストライカー(仮想空間での女戦士)の茉莉が、タクティクス東京なるゲームに参加する。
配列により威力が変わる攻撃など、いかにもゲームっぽい。
地味に雪村がカッコよく、茉莉はチャッカリな回だった。
3では、主人公前田が悪夢を見ることから始まる。東京スフィアと似て非なる空間で果てしなく蜘蛛と戦う前田は、記憶を現実に持ち越せないことに苛つくのだ。
このあたりが、リアルでありながら心もとない夢の世界のようで、悪夢的な雰囲気がなんとも素敵だった。
ヒロインの謎が小出しにされつつ深まっていくのは、気になるところ。
一冊一冊それぞれの問題を解決しながらも、世界は混迷を深めていく展開はさすがだ。
しかし、ヒロインよりも、綾瀬波ライクなクールキャラ、悠羽美の方が可愛くとて仕方ない。彼女が報われる日は来るのであろうか、続きが気になる。
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土橋真二郎「アトリウムの恋人」2・3
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