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箕崎 准「えでぃっと! 本当のラノベの作り方」

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えでぃっと!―ライトノベルの本当の作り方?! (一迅社文庫 み 4-1)えでぃっと!―ライトノベルの本当の作り方?! (一迅社文庫 み 4-1)
箕崎 准 蒼魚 真青

一迅社 2009-09-19

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 男子高校生ひなたは一迅社の新人賞をとり、学校には内緒でラノベ作家をしている。原稿に悩んでいたところ、ひなたの自宅に女子高生編集が押し掛けてきて…?!

 ラノベ業界の裏が書かれているんかなーと思って手に取ったが、数ページ読んでブッ飛んだ。
 編集が、ツルペタ女子高生なのだ。編集長の娘なので、特別になのだそうである。女子高生に下読みくらいはさせるかもだけど、編集者ってのはないだろー。
 そして、主人公のひなた。この男、近所の神社にいる芸術の神様(猫耳ロリ)と同居している。なんだよ神様って?!…とパニクるヒトには、このラノベは向いていないだろう。

 トレパクやネタかぶりなど業界ネタが扱われてはいるものの、ネットで知れる以上のことがあるわけでもなく、業界ものとしては肩すかしな印象だった。
 また、神様の必要ってあるんだろうか。無条件に主人公が才能を保証されちゃっているようで、恵まれすぎのような気がする。
 幼なじみも、旅行についていきたがるときに、何の努力もなく主人公の懐に頼るし…いろいろなことがうまく運びすぎに思える。

 後半のラッキースケベやら飲み物ネタやらは、あらゆるラノベで百万回は繰り返されてきたであろう展開で、何ら新味はなかった。

p.s.296ページのイツキの台詞は、非常に意味深。もしこれが、しょうもないベタなコネタの山に隠された、一本の告発の針だとしたら…でも、そんなことは私の邪推だろう、たぶんきっとおそらく。


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