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梶尾真治「ダブルトーン」

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ダブルトーンダブルトーン
梶尾 真治

平凡社 2012-05-25


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 独身のユミと子持ち主婦のユミは、いつももう一つの人生を生きているような感覚を持っていた。夢だと思っていたのに、共通の知人ができたことを機に両者の人生は交錯し始める。ファンタジック・サスペンス。

 いや、そっちに転ぶとは思わなかったなあ! 面白いよ、面白いんだけど、どうして覆ったのか理解不能。結局、平行だったということ?
 ユミには良かっただろうけど、ユミには迷惑とかとばっちりばかりで、可哀想じゃあないかなあ。

 一方のユミに感情移入して読んでいたから、彼女にとってあまりにあっけないラストには、ぼう然としてしまった。そうなんだよなあ、半ばまではヤングユミ視点がメインなのに途中から放棄され、ラストはくるっとオールドユミにすり替わってしまうので、ヤングユミの苦悩とか頑張りとか恋とか愛情とかはどうなってんだ!?ってモヤモヤしちゃって、なんとも納得いかない終わり方であった。

 終わり良ければ全てよしってわけにもいかないよね。


 

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