![]() | うそつき ~嘘をつくたびに眺めたくなる月~ (角川文庫) 日日日 角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-07-24 Amazonで詳しく見る |
女子高生、竹宮輝夜は本当の恋を知らず、尻軽悪女と周囲から思われていたが、実はトラウマ持ちで人一倍純なのだった…恋愛小説。
はいはいメーテルリンクメーテルリンク。
一読して、いやこれ一般文芸ではないだろ、と思った。確かにいわゆる萌え系ラノベではないが、二昔前くらいのコバルト文庫にデジャヴ。それに、甘ったれの輝夜を等身大のヒロインとして受容できるのは、おそらく類似した痛々しさを持つ同世代の読者だけであろう。
ストーリーは「ちーちゃん(以下略)」より楽しめたし、はっとさせられるような言葉の煌めきも、幾つかはあった。
だが、後半クライマックスからラストに至るまでの展開が乱暴で、秋葉の登場や都合の良すぎる草食教師の登場には、なんとも気がそがれてしまった。
現実にはあり得ない、架空の病を持つ太陽くんは味わいのあるクールキャラでいいのだが、彼の語るサプリメントの蘊蓄がでたらめ&大げさなのは萎えポイント。細部にすぐバレる嘘があると醒めてしまうので、本筋に関係ないところでのアバウト加減がもったいない。
新風舎版はカバーがリバーシブルで豪華だったね。
ライトノベル(文庫) うそつき 嘘をつくたびに眺めたくなる月 / 日日日【after0...
