「僕」の幼なじみ「ちーちゃん」は、怪談や妖怪、幽霊の大好きな女の子。家庭事情がアレな
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「僕」は、いつもちーちゃんに癒されていたのだが、ある願いが叶ってから二人の間に亀裂が入り…。
カバーの惹句でホラーとは知っていたけど、こんなに暗くて後味の悪い話だとは、読んでびっくり!(ちーちゃんがハルヒ系強引キャラだから、二人でオカルト部に入ってドタバタするのかと思ったのさー)
どれくらい暗いかって、戯言時代の西尾維新(最終巻ではなく、弟子が両腕切り落とされて死んじゃったへんあたりの)くらいには救いがなくて陰惨な印象。
ホラーとはいえ、ありがちな学校の七不思議など怖くはない。怪奇現象よか人間の方が、ずーっと怖い。私には主人公の鬼畜な親より、悲惨な状況を日常として淡々と受け入れている「僕」の精神的異形ぶりの方が、たいそう怖かった。
p.s.あのラストに至る一歩手前でさ、先輩と一緒に苔地蔵して《こないだの願いはなかったことに》すればいいのに、と思ったりして。
注:私が読んだのは新風舎文庫版だが、そちらは現在絶版のため新装版画像を利用した。
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