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エブリスタ・編「街角怪談」

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街角怪談 (竹書房文庫)街角怪談 (竹書房文庫)
エブリスタ/編  

竹書房 2018-03-22


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 エブリスタによる投稿怪談本。作家が実話を収集する形式以外にも、本書や伝統的にはてのひら怪談やナムコ・ナンジャタウンの怪談コンテストなどがあり、怪談には公募形式がなじむのだろう。

 文章が巧いのにネタが弱いとか、ネタは凄いけど表現が淡白だったりとか勿体ない部分はあれど、おおむね楽しんで読んだ。しかし、こちらのシリーズは巻を追うごとに誤植が目立つような…?若干の誤植は気にしない性質だが(自分もやらかすし)、今回、一部の作品で重要な人物の名前が入れ替わっていたのには面食らった。

 印象的だった作品を下記に。

「117」三石メガネ
 いかにも本当にありそうな、リアルな怪異。
(同著者の「クジラの夢」も切なくて良かった)


「電話番号564のbox」りんご
 続きの気になる引力の強い展開で、きれいなオチ。


「マッハ婆」快紗瑠
 怪異自体はありふれているものの、表現が非常にイキイキとしていて臨場感がある。軽快な語り口ゆえ、脳裏に婆が押切蓮介「でろでろ」ビジュアルで再現された。


「都市伝説 仕掛け呪い……」低迷アクション
 語り口がなめらかで巧い!


「ノリエ」 さたなきあ
 ぼんやりとした怪異の正体が明らかになるとき、読者は既に呪いにからめ取られている。


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