 | 陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル) 伊坂幸太郎 祥伝社 2015-10-08 Amazonで詳しく見る |
今度の敵は嫌なヤツ！陽気なギャングカルテットは、毒蛇のような男にどう立ち向かうのか、もしくは立ち向かわないのか？コミカルなサスペンス。
「陽気なギャング」シリーズ、ひっさびさの新刊。九年ぶりの三作目だとぉ！！
久々すぎて新刊出てるのナチュラルにスルーしてた…。そして、私の惰弱な脳みそは登場人物を一人残らず記憶から消去していたが、そんな頭脳でも読めば安心の面白さでは、あった。
著者の言葉にもあったけれど、このシリーズに『銀行強盗とはけしからん』とか言う野暮な読者、いるのかなあ？しゃべるかかしのミステリでデビューした御方よ？端ッから、童話的な世界じゃないの？現実と逐一比較しちゃダメよ。
本作はラスト、その決着のつけ方が、893とはいえ根っからの悪人とは思えぬ人を心から悲しませる仕様になっており、そこが読んでいて引っ掛かってしまった。
amazonの本作レビューでも散見できるように、細かい突っ込みどころはこのシリーズにしては最多というぐらいある。ただ、それでも、いつもゴーイングマイウェイの愛すべき響野や、好感度マックスの真面目ちゃん・成瀬たちに会えるのは、なんともいえぬ喜びがあったし、また彼らの新たなる活躍を、今から心待ちにしているのである。