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松村進吉「「超」怖い話乙」

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「超」怖い話 乙(きのと) (竹書房文庫)「超」怖い話 乙(きのと) (竹書房文庫)
松村 進吉

竹書房 2015-07-29


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 毎年恒例、チョーコワの季節がやってきた!

 この著者の魅力はシームレスな世界だと思う。彼岸と此岸が、読んでいて実にスムーズに移行していくのだ。その境目がどこにあるのかも気付かせないうちに。読者は気付くと怪異沼にどっぷり胸まで浸かっている次第。

 私のお気に入りは以下の通り。
「寝言」状況を理解したとき、恐怖はもう皮膚越しに密着している。
「真贋」中国古典にも類話があるが、意味不明でゾクゾクする話。
「磯」頭の中で、どのアヤカシだろうかといろいろ想像してしまう。
「不明」未確認○●物体の存在感たるや。
「イヌ」これも、怪異の手触りまで伝わってきそう。
「回り道」或る意味、のほほんとした体験者が一番おそろしいのかもしれない。
「訳あり 教示」ブツ出現に、背筋がぞわぞわする。こういうわけのわからなさ、癖になる。

p.s.前回は十干のひとつ「」(コウ)だったが、今回は「乙」。た、タイトルはオツじゃなくて、きのとなんだからねッ!!

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