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ホテルのフロント係をしている尚美は、連続殺人事件の次の現場が勤務しているホテルだと知らされる。事件を未然に防ぐため、新田という刑事がフロントマンになりすますことになり、尚美は新田の教育係になるが…。
暗号は割と簡単だし、事件の背景も予想がつくが、真犯人にはサプライズがあったなあ。
しかも動機が、なんともやりきれないもので切ない。
新田と相棒の、いかにも刑事モノらしい推理議論が楽しかった。
森村誠一のエッセイで、かつて小説家志望だったころにホテルマンをしていて、そこで様々な人間を見たことが創作に生かされているとあったが、本書に出てくる連続殺人以外の細かなクレーマートラブルを見て、さもありなんと思えた。
というか、些末な詐欺やクレーム部分の方が、へたをするとメインの連続殺人より面白かったかもしれない。
p.s.二時間ミステリードラマ化前提なのかな? 展開がまさにドラマチック。